浅利児童画診断法(浅利診断法)は人間の心の状態を客観視するのに優れた道具です。浅利篤さんは1953年に児童が描いた絵に法則性があるのを発見し、それ以降研究を続けました。子供が自由に絵を描くとその絵の色使い、シンボル、構図などでその子の心の状態が絵に投影されることを発見しました。「原色子どもの絵診断事典」という本に詳しく説明してあります。
浅利診断法は子供が描く絵だけではなく、大人の不可解な行動を客観視するのに使えます。例えば車は母親シンボルです。車の色や形にこだわり、毎日のように車を運転しないと気がすまない。愛車が無いと生きていけないような人は母親との関係に何らかの問題があるのだと断言できます。これは100%真実で統計的に関連付けているのではありません。ですから自分が何故か分からないけれど何かに執着しているのであればこの診断法は役にたつでしょう。
これは心理学でも統計学でもなく、脳で考えている世界でもありません。体がバランスをとるために行動している姿で、自然の摂理です。例えば子供のころからバスが好きでバスのおもちゃを集めていたり、大人になるとバスの運転手になる人がいます。この人はなぜバスが好きなのか分からないのですが、浅利診断法によるとバスは母親シンボルなので、母との関係で何らかの問題があることが分かります。
ここで気をつけてほしいのは、私生活に母親シンボルが出てくるかといって、すべてが母親と関係しているわけではありません。例えば通勤に電車を利用しているからといって、バランスをとるために電車に乗っていると解釈する必要はありません。電車オタクのように休日に電車に乗りたくなる人や、電車の模型を集めている人達にとっては母親シンボルの電車に意味があります。
ネットで検索をしても浅利診断法を私生活に応用しているサイトが見つかりません。こんなにすごい発見を使わないのは損だと思います。これは世界に誇れる世紀の発見ともいえます。母親シンボル、父親シンボル、本人シンボル、色彩診断は自分・他人を客観視するのに使えるので、ぜひ使い込んでください。